大阪社保協FAX通信   802号 2008.10.30

本日、厚生労働省が「資格証明書の発行に関する調査」を発表〜滞納世帯3845597世帯、資格証明書交付世帯33742世帯、こどものいる世帯18,240世帯、乳幼児5,522人・小学生16,327人・中学生11,054人合計32,903人。

 本日、厚生労働省がこの間全国都道府県に対して行った「資格証明書の発行に関する調査」について記者会見しました。標記のように、全国で32,903人の中学生以下のこどもたちが無保険状態であることがわかりました。 

資格証明書の発行に関する調査・集計表(厚生労働省発表に基づいて大阪社保協で作成)

都道府県

世帯数

滞納世帯数

滞納率

資格証明書

交付世帯数

制裁率

こどものいる世帯

乳幼児

小学生

中学生

義務教育こども数

北海道

888,618

144,911

16.3%

16,864

11.6%

1,143

403

760

556

1,719

青森県

258,130

37,372

14.5%

4,240

11.3%

532

157

378

252

787

岩手県

212,376

27,162

12.8%

1,548

5.7%

96

16

69

53

138

宮城県

348,311

101,661

29.2%

4,231

4.2%

315

29

215

154

398

秋田県

185,816

23,013

12.4%

1,998

8.7%

128

18

79

63

160

山形県

179,577

26,331

14.7%

1,029

3.9%

68

12

43

39

94

福島県

306,143

48,899

16.0%

5,137

10.5%

452

22

296

238

556

茨城県

476,848

93,392

19.6%

7,947

8.5%

556

141

412

308

861

栃木県

319,019

70,801

22.2%

14,165

20.0%

1,626

715

1,200

737

2,652

群馬県

346,308

47,187

13.6%

9,988

21.2%

979

379

703

418

1,500

埼玉県

1,196,452

260,881

21.8%

3,337

1.3%

158

34

108

81

223

千葉県

1,022,687

201,211

19.7%

28,725

14.3%

1,403

250

1,849

1,222

3,321

東京都

2,610,579

551,611

21.1%

30,379

5.5%

619

182

418

306

906

神奈川県

1,426,982

262,904

18.4%

40,565

15.4%

500

126

2,612

1,648

4,386

新潟県

350,664

50,603

14.4%

3,185

6.3%

225

33

94

68

195

富山県

161,144

16,557

10.3%

2,640

15.9%

164

72

113

56

241

石川県

165,160

12,245

7.4%

945

7.7%

20

0

2

21

23

福井県

107,911

16,890

15.7%

2,811

16.6%

233

79

181

106

366

山梨県

151,176

27,699

18.3%

1,363

4.9%

62

13

33

33

79

長野県

321,104

43,612

13.6%

537

1.2%

20

3

12

15

30

岐阜県

320,896

51,375

16.0%

6,389

12.4%

268

129

265

174

568

静岡県

607,029

137,251

22.6%

7,604

5.5%

535

199

440

310

949

愛知県

1,076,262

191,279

17.8%

3,310

1.7%

178

65

127

87

279

三重県

278,066

50,727

18.2%

8,884

17.5%

825

336

594

324

1,254

滋賀県

183,137

22,475

12.3%

1,512

6.7%

46

11

39

22

72

京都府

415,710

43,643

10.5%

4,413

10.1%

90

31

58

46

135

大阪府

1,509,941

339,602

22.5%

26,674

7.9%

1,356

316

978

722

2,016

兵庫県

874,020

178,920

20.5%

9,933

5.6%

362

117

318

249

684

奈良県

207,817

38,845

18.7%

1,579

4.1%

58

9

40

29

78

和歌山県

182,517

37,987

20.8%

4,543

12.0%

266

84

224

129

437

鳥取県

89,622

13,586

15.2%

1,456

10.7%

67

20

53

32

105

島根県

104,295

7,618

7.3%

1,440

18.9%

106

40

77

60

177

岡山県

283,823

66,104

23.3%

3,915

5.9%

150

2

90

99

191

広島県

419,240

76,494

18.2%

5,365

7.0%

474

105

363

228

696

山口県

234,534

29,912

12.8%

5,492

18.4%

417

152

320

218

690

徳島県

112,334

25,197

22.4%

1,662

6.6%

144

31

91

69

191

香川県

146,452

17,648

12.1%

2,833

16.1%

118

5

91

45

141

愛媛県

238,370

30,041

12.6%

4,115

13.7%

193

28

151

113

292

高知県

136,787

20,087

14.7%

3,553

17.7%

284

128

203

135

466

福岡県

769,034

120,587

15.7%

22,918

19.0%

1,328

504

948

647

2,099

佐賀県

124,125

16,605

13.4%

1,827

11.0%

161

42

125

93

260

長崎県

245,371

36,975

15.1%

2,600

7.0%

197

56

171

114

341

熊本県

298,038

64,515

21.6%

3,252

5.0%

240

69

191

146

406

大分県

190,437

25,128

13.2%

4,786

19.0%

463

156

326

240

722

宮崎県

206,147

42,034

20.4%

3,935

9.4%

266

93

207

129

429

鹿児島県

286,734

51,088

17.8%

5,123

10.0%

319

91

239

201

531

沖縄県

254,286

44,932

17.7%

239

0.5%

30

19

21

19

59

合計

20,830,029

3,845,597

18.5%

330,986

8.6%

18,240

5,522

16,327

11,054

32,903

★厚生労働省通知「被保険者資格証明書の交付に際しての留意点」を発出

厚生労働省はこの全国調査の発表と同時に通知も発出し、特にこどものいる世帯については、よりきめ細かな配慮をすることを求めています。

具体的には、@文書だけでなく電話最速や個別訪問をすることや、生活保護や多重債務問題の庁内相談窓口の周知をすることA可能の限り短期保険証を活用B養育環境に問題のある世帯に対しては市町村の児童福祉担当部との連携をとることCこどもが医療をうける必要が生じ医療費の支払いが困難であるという申し出が市町村にあれば、保険料を納付できない特別な自自要に準じる状況として近畿有的な対応として短期保険証を発行すること、などと書かれています。(本日の資料についてこのメール発信先には添付してます。Fax送信先で必要な方は大阪社保協までご連絡ください。)

 

大阪府保険医協会寝屋川・門真支部が「無保険のこども」改善要望を馬場寝屋川市長あて提出。

 大阪府保険医協会寝屋川・門真支部は1024日、寝屋川市役所に出向き、馬場好弘市長宛てに「無保険の子ども」に関する要望書を提出しました。この行動には西田裕一理事、徳本クリニック田中事務長、事務局ら3人が参加しました。

資格証明書の発行で医療給付をさし止められる状況は従来から問題となっていました。今回、若い家庭での貧困層の増加、格差社会の急速な進行のなか、国民健康保険料を払えない世帯が急増し、事実上「無保険」状態になっている「子ども」が多数いることが、大阪社保協の自治体キャラバン行動で一気に明らかになり、社会問題となっていました。今国会で民主党がこれを取り上げ、厚生労働省が全国調査に乗り出すなど国も対応せざるをえない情勢になっています。

要望者は役員5人の連名で「義務教育の子どものいる世帯や母子家庭、障害者のいる世帯、病人のいる世帯には資格証明書を発行しないこと。とりわけ乳幼児医療費助成制度の対象家庭には、ただちに通常の国民健康保険証を発行すること」を求めています。

当日は、教育委員会にも出向いて、児童の健やかな育成を定めた児童福祉法の立場からも学校現場での対応など懇談しました。また、申し入れ行動を毎日新聞が取り上げ報道しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

寝屋川市長 馬場 好弘 殿                       20081024

大阪府保険医協会 寝屋川・門真支部

理事  西田 裕一

理事  内田 和宏

評議員 徳本 浩

評議員 梅田 敬夫

評議員 坂口 知香子 

                         

「無保険の子ども」に関する要望書

 

 貴職におかれましては、市民の健康増進のために日夜ご尽力されていることに敬意を表します。

私たち大阪府保険医協会は大阪府下約6300名(寝屋川市は約150名)の開業医が中心に加入する医師団体で、より良い医療制度の確立を目指して活動しているところです。

 はじめに、私たちが一昨年に寝屋川市の小児科標榜会員の連名で、乳幼児医療助成制度の対象年齢を就学前まで引き上げるよう要望を提出させていただきました。その後、対象年齢が引き上げられ拡充が図られたことを大変うれしく受けとめております。

ところが、せっかく助成年齢が引き上げられ制度を受けられる対象が広がったにもかかわらず、新たな問題が発生しています。それは、経済的な事情などで国民健康保険の保険料を滞納したことにより資格証明書が発行され、受診の際にいったん医療費の全額自己負担が必要になった「無保険」状態の子どもが多数いることです。

資格証明書の発行で、保険給付を差し止められ事実上の無保険状態となり、治療の必要な子どもが医療から遠ざけられるという制度運営は、国民健康保険法はもとより児童の健やかな育成を定めた児童福祉法にも反するとの批判の声が上がっていることは当然のことです。厚生労働省もいよいよ全国調査に乗り出し10月中には実態を公表するとしています。

現在、格差社会の急速な進行と少子化が社会問題となっていますが、乳幼児をもつ若い夫婦にとって、家庭の医療費負担は大きなものとなっています。病気の早期発見・早期治療のためにも、子どもの心身の健全な発達を促すためにも「いつでも、どこでも、医療費の心配なく安心して医療を受けられる」ように願うのは当然のことです。

 子どもたちの健やかな成長を願い、若い家庭の子育てを励ますために、下記の項目について改善・充実を図られるよう要望いたします。

1、義務教育の子どものいる世帯や母子家庭、障害者のいる世帯、病人のいる世帯には資格証明書を発行しないこと。とりわけ乳幼児医療費助成制度の対象家庭には、ただちに通常の国民健康保険証を発行すること。

「こどもに資格証明書発行やめる考え全くない」「中学生までで244人、さらに高校生は500!!!」〜堺市が1022日堺社保協との懇談で回答。児童福祉法の理念・原理も理解せずこどもを見捨てる自治体でいいのか!!

 1022日、堺社保協は18人の参加で堺社保協保険年金課長、課長補佐などと懇談を行いました。当局の答弁は以下です。

★こどものいる世帯への資格証明書発行は法に基づきやっておりやめる考えない

・理由もない保険料未納世帯には法の規定に基づいて取り扱っている。

・乳幼児とひとり親世帯(中学生まで)の資格証明書発行は244人で187世帯(610日現在)

・それ以外に、資格証明書発行世帯のこどもの人数(高校生まで、慢性疾患など)は約500人。

・保険料の滞納世帯には1軒ずつ訪問して、事情を聞き把握できるようにセーフティネットを立ち上げており、他の市にはないこととしてマスコミなどから高く評価されている。

・一律に機械的に資格証明書の発行をやめることは全く考えていない。

・一般会計からの繰り入れは国からの通知もあって法定外の繰り入れはすべきでない。

・こどもには責任はないし、子の命を守りたいのは我々も一緒。だから4月から立ち上げた(セーフティネットのこと)。滞納世帯には通知を出したり、こちらから出向いて事情を聞いたり、窓口にきてください。失業などで減収ならば減免もある、分納もあるといろいろアドバイスしている。理解してほしい。子については保護者とともに責務を果たすと認識している。

・滞納分すべて払わないと保険証を発行しない、窓口で追い出したり、説教したり、人格を否定するなど、そのような職員がいるなら、いつ、どの区の、誰が、など具体来に行ってもらえればすぐに対処する。

・国の動向は見守っていきたいが、堺市は発行をやめる考えはない。

65-74歳の国保料の年金天引きはH21年度中にすみやかに実施したい。遅くてもH22年4月には実施したい。

★保険料試算は11月中旬〜12月初旬、利用料減免は考えていない

・厚生労働省は介護報酬を上げると言っているが具体的に聞いていない。それが上がるとかならず自治体の保険料は上がる。未決定では決められない。堺市は泉北ニュータウンで65歳以上の人が大量に増える。

・介護保険財政は六億円の繰越があるが3年ごとに清算するのでこの6億円は丸ごと清算分。残高2億七千万(黒字)は事業計画の範囲内でうまく収まる、予想の範囲内で推移。1111日の審査部会には出せるように調整中。

・利用料の減免制度は平成19年1670自治体中389自治体。大阪府下41中。京都市が去年やめたので政令市では17市中6市。減免の在り方は各自治体によってばらばら。堺市はこまで考えていない。まずは保険料をどうするのかが先決。

・ケアプランチェックは「委託する方向」と出しておかないと予算がとれないので、そうしただけでまだ検討中の段階。