大阪社保協FAX通信   752号 2008.2.19

2月15日、大阪府広域連合議会が開催され、国に対して、後期高齢者医療への公費の財政投入の増額を求める意見書が全会一致で採択。

215日、大阪府庁別館にて大阪府広域連合議会が開催されました。

今回は、一般会計予算、特別会計予算、準備基金条例の制定等、予算関係が議題にのぼり、北山議員、広瀬議員から提出されていた後期高齢者医療への公費の財政投入増額を国へ求める意見書案が全会一致で採択されました。

その他、この日の議案となっていた一般会計予算、特別会計予算等についても、制度の問題点も含め北山議員、広瀬議員から多数意見が出されました。

    北山議員、広瀬議員から、一般会計予算および後期高齢者医療特別会計予算の修正組み替えを求める動議だされる

これは、「平成20年度大阪府後期高齢者医療広域連合一般会計予算」および「平成20年度大阪府後期高齢者医療広域連合、後期高齢者医療特別会計予算」についての一部修正と組み替えを行い、再提出を求めたものです。北山議員、広瀬議員が修正組み替えを求めた一部分を以下簡単に記載します。

★一般会計予算

()、一般会計予算について

@歳入の「分担金及び負担金」に「府負担金」を追加し「市町村負担金」の減額修正求む。

A新たに設置する「運営協議会」の構成員を35名とするため、(現在は、医療懇談会という名称で13名)先ほど減額した@の市町村負担金、その他からそえに見合う金額の加算を要求。

<理由>

現在、広域連合の運営にかかる人件費、事務費等の負担金は、すべて市町村の負担金でまかなわれています。現時点で大阪府後期高齢者医療広域連合には42名の職員が勤務していますが、このうち2名は、大阪府からの出向職員です。大阪府後期高齢者医療広域連合発足以来、市町村負担金から出している大阪府職員分の給与は、大阪府の負担金として新たに計上し、市町村負担金からはずすことを要求。そしてその分を上記Aで要求している、35名の構成員からなる「運営協議会」の設置にむけての予算に充てることを求めたものです。

    運営協議会とは
国民健康保険で定められている運営協議会とは、国民健康保険法により設置が義務付けられ、国民健康保険事業の運営に関する重要事項を審議する機関です。この協議会の委員は、被保険者委員、医療担当者委員、被用者保険委員及び中立的な立場である公益委員で構成されており、その構成員の中には、公募の人をいれなければならないことと定められています。

このように国保法でも定められているように、行政や学識経験者以外からの一般の意見も含め、運営に関するさまざまな意見を交流出来る場としての運営協議会は重要な機関なのです。

この点からも北山議員、広瀬議員から出された予算修正は、大阪府から出向してきている職員分の給与は、大阪府が負担することとし、減額できた部分を後期高齢者医療制度の運営協議会設置の予算へまわすという点で、とても理にかなったものだと思います。

    今回の後期高齢者医療制度で大阪府が設置を決めたのは医療懇談会

しかし、今回の後期高齢者医療制度では、被保険者、他の医療保険の保険者、学識経験者、行政等、13名の構成員からなる医療懇談会の設置しか考えていないと回答。しかも構成員の中には、現段階では、公募の人を入れる予定はないとの事。その理由として広域連合は、「後期高齢者医療制度は、国保とは違う」等理由にならないような理由を述べていました。

私たちが求める運営協議会は、国保でも定められているように、運営に関する重要事項を十分に審議できるように、構成員には、一般公募も含め多方面からの人材を集め、構成人数についても35名程度の機関設置となるよう要望しています。

なぜなら現在、後期高齢者広域連合議会は、43市町村からたったの20名の選出議員で構成されており、大阪市、堺市以外は、各ブロックごとに議員が交代に選出されるのみ。

この制度では、その年度に議員選出のない市については、住民の声を議会に届けにくいし、20人という少人数では、十分な議論ができないという点が問題になっている。こういう状況の中、議会での意見交流が不十分な点を補う役目としても運営協議会の早期の設置が望まれているのです。 

回答のあった医療懇談会では、公募の予定もなし、人数も13名。地方自治では、住民の声が議会に反映され、その地方に応じた特色を生かしながら、住みやすい町づくりを住民自身の手で作りあげていくという住民自治が望まれているというのに、これでは、住民の声はどこに届くというのでしょうか?

★特別会計予算

(2)、特別会計予算について

「後期高齢者医療に関する条例」(17条1項)に「被保険者の属する世帯の世帯主が死亡したとき又はその者が心身に重大な障害を受け、もしくは長期入院したことにより、その者の収入が著しく減少したとき」「被保険者が生活困窮により公の扶助を受けたとき」「その他広域連合長が認める特別の事情があるとき」を追加し、保険料減免の加算金を要求。

<理由>

現在、大阪府の後期高齢者医療に関する条例に記載されている保険料減免は、以下のとおりです。

@     災害による減免

A     事業の不振・事業の休業・事業の廃止・失業等による収入の減少による減免

B     拘禁による減免

75歳以上の高齢者は、ほとんど年金暮らし

しかし、75歳以上の高齢者は、ほとんどが年金暮らしという中、これら3つの減免事由がどれだけの人に該当するというのでしょうか。

このような現状をふまえ、保険料減免事由の中に「被保険者の属する世帯の世帯主が死亡したとき又はその者が心身に重大な障害を受け、もしくは長期入院したことにより、その者の収入が著しく減少したとき」及び熊本県の条例にもあるように、「被保険者が生活困窮により公の扶助を受けたとき」の追加を要望。さらに他府県の広域連合でも多数が該当事由として条例に明記しているように「その他広域連合長が認める特別の事情があるとき」を追加すべきと要求し、それにともなう費用予算の加算を要求しました。

★死亡、障害、長期入院によって収入が減少した場合についても保険料減免事由となることの回答が得られた

上記の質問に対して、当局側は、世帯主・配偶者の死亡や、障害、長期入院等によって収入が減少した場合については、現在、大阪府後期高齢者医療に関する条例に記載されている保険料減免事由の「事業の不振・事業の休業・事業の廃止・失業等」の等に含め、収入減と認めるとの回答がありました。

保険料減免について、世帯主・配偶者の死亡、障害、長期入院等によって収入が減少した場合も収入減と認めると回答を得たことは、大きな意義があったと思います。今後、この解釈を解釈にとどめず、条例への明記にむけての取り組みもがんばりたいものです。

今回も北山議員、広瀬両議員からの質問はこの他にも多数出されました。しかし、両議員以外からの議員発言は、全くなしという状況の中、予算についても議案どおりに決定していきました。住民自治という観点からも、議会構成のあり方から考え直していただきたいというのが率直な感想です。

(長谷川厚子・大阪社保協事務局員)

 

214日、社保協大阪市内ブロックが大阪市保険年金課と後期高齢者医療で懇談。

214日午前中、大阪社保協大阪市内ブロックは、大阪市の後期高齢者医療制度の担当である健康福祉局生活福祉部保険年金課課長代理、担当係長との懇談を行いました。

懇談の概要は以下のとおりです。

〔大阪市との後期高齢者医療制度についての懇談概要〕

1. 保険料問題について

■普通徴収の人数・割合・納付回数

  後期高齢者数は24万人、

  →4月時点で特別徴収(年金天引の人)は15-16万人、普通徴収(自分で支払う人)は8-9万人

  普通徴収の方は、7-3月の9期納付となる。

■滞納者の問題をどう考えているのか

  →75歳以上の国保の収納率は高いのでそれほど問題にならないのではないかと。

 ■大阪市独自の減免問題をどう考えているのか

  考えていない。するなら大阪府広域連合全体で実施すべき。

 

2 .障害認定者の「撤回」問題

■老人保健法加入の障害認定者数は 

→12800

■「撤回届」提出状況は

  現時点で3300

1月に発送した撤回届けにかかわる文書では21日までに提出しないといけないように読めたが→確かに、あの文書はいろいろと枚数も多く、読みにくいものになった。一枚目に21日までに提出    

してほしいと書いたのもまずかった。改めて文書をもう一度送付することとしている。 

 

3. 高齢者への周知・説明について

■大阪市として説明会をこれまでに実施したのかどうか、最低でも官製団体(老人クラブ、民生委員、障害者団体等)にはおこなったのかどうか。

 老人クラブ連合会など大阪市全体の組織には市役所から行っている。

 ■区ごとの説明会の実施はどうするのか

 区ごとの説明会は区役所が行くようにいっているが。

 ■広域連合からはわかりにくいリーフが届いて、お年寄りに大変不評だが、大阪市としての独自にわかりやすい広報はしないのか

 →4月早々に保険料の特別徴収のお知らせを送るので、そのときに大阪市独自の1枚もののお知らせなどを入れたい。

4月にむけての具体的なスケジュールは

 →2月末〜3月上旬  障害認定者へ再度「撤回届」についての文書を送付

  3月中旬〜下旬   保険証送付(保険証は2008.4-2009.7までの期限)

  4月早々        特別徴収の方へ保険料の通知

  7月           確定賦課保険料(2008年度の正式に決定した保険料)通知送付

 

4. 4月以降の体制は

 ■大阪市としての相談窓口と区役所の窓口体制は?

  大阪市役所としては保険年金課だが区役所についてはまだ決まっていない。

 ■保険料徴収体制は

  滞納者に対する徴収員などは考えていない。

 

5.       情報提供について

 ■これまで大阪市内で開催された説明会の内容や回数と、課長会議で出された後期高齢者医療制度の関係の資料を全て情報提供してほしい。 

課長と相談し、後日連絡する。(次の日に連絡があり、説明会の開催状況については、各区役所に対して調査を行い、会議資料についてはコピーし提供されることとなった。)

 

国民健康保険料(65-74)の年金天引問題〜4月実施の寝屋川・柏原・羽曳野・河内長野に電話聞き取り実施。3月初旬に緊急要請行動実施します。

後期高齢者医療制度に便乗し、6574歳の国保料年金天引が始まります。

これまで普通徴収であったからこそ広範におこなってきた国保料の「徴収猶予」や「分納」など被保険者に配慮した運用が大きく後退するおそれがあります。

安易な天引きを導入しないよう市町村に申し入れる行動を早急に行う必要があります。 

★寝屋川市はホームページですでに広報開始(以下転載)

国民健康保険料の特別徴収(年金天引き)を開始

平成20年度の国民健康保険料から特別徴収(年金天引き)が始まります。

対象となる方は、世帯の国民健康保険加入者全員が65歳以上75歳未満の世帯で、年額18万円以上の公的年金を受給している世帯主です。

ただし、介護保険料と国民健康保険料の合算額が年金受給額の2分の1を超える場合は特別徴収しません。特別徴収の対象となった方には「特別徴収開始決定通知書」を送付します。特別徴収の開始時期は平成204月の予定です。

★門真市もホームページに掲載(以下転載)

10月以降、国民健康保険料を年金から引き去り(特別徴収)

  4月に国の医療制度が改革され、市では10月から国民健康保険に加入する65歳以上75歳未満の人を対象に、社会保険庁などが年金受給者に支払う年金から保険料を引き去りする特別徴収が始まります。

 

対象     次のすべてに当てはまる人。それ以外の人は今までどおり普通徴収

@世帯内の国民健康保険被保険者全員が65歳以上75歳未満の世帯の世帯主

※擬制世帯主(ほかの健康保険に加入している世帯主)は除く

A年金額が年額18万円以上ある人

    特別徴収される年金の種類には優先順位があります。年金を複数受給している場合、年額18万円以上ある優先順位の上位の年金から特別徴収します。介護保険料が引かれている年金から国民健康保険料も引き去ります。

B国民健康保険料と介護保険料の1回当たりに徴収する保険料の合計額が、2カ月に1回支給される年金額の2分の1を超えない人

 

普通徴収  納付回数10回(6月〜翌年3月) 納付書または口座振替で納付

     ↓

特別徴収

年6回の年金受給月(4月・6月・8月・10月・12月・翌年2月)に年金から引き去り

※20年度は10月から

★市町村の判断で年金天引き(特別徴収)しないと判断できます

ここで、ぜひ知っていただきたいのは、この対象者について保険者単位(市町村)と被保険者単位(加入者ごと)で判断できる部分があるということです。

これまで口座振替で全額納付しているものと、滞納があるものを除くということは、これを実現すると殆どの加入者が普通徴収になるということです。しかし、あくまでも市町村が判断することになりますので、私たちの取り組みがなければ機械的に特別徴収とする危険性がありますので、市町村に対して申し入れを行い、確認していくことが必要です。  

なお、特別徴収するためには市町村から社会保険庁に2ヶ月前にはデータをおくらなければならないため、それまでに行動を起こす必要があります。

市町村の判断で特別徴収をしないと決定できる者

@制度導入時及び特別徴収対象者判定時

・滞納がなく、口座振替による納付を継続しているもので、今後も確実な収納が見込めると判断した場合

75歳到達まで2年未満である場合で、普通徴収の方法でも確実な収納が見込まれる場合

A     75歳到達年度の徴収について、全額普通徴収の方法によるほうが、徴収事務を円滑に遂行できると判断した場合

B     過年度分保険料(税)に滞納があるもので、現年度分(特別徴収)+過年度分(普通徴収)という納付が難しいため、特別徴収によることが適当ではないと市町村が判断したとき。

4月天引き実施の寝屋川市・柏原市・羽曳野市・河内長野市4市に電話聞き取り、寝屋川市・河内長野市は全く配慮無く機械的に実施する予定    !!

上記3点について、4月先行実施の4市に対して緊急に電話聞き取りを行いました。

〔聞き取り結果〕  年金天引き除外の適用  〇=除外する  ×=除外しない

 

@滞納なし・口座振替

A2年未満75歳到達

B過年度滞納

寝屋川市

×

×

×

柏原市

羽曳野市

河内長野市

×

×

×

★先行4市に対して、大阪社保協として地域社保協とともに緊急要望行動を実施します。

大阪社保協としては、先行4市に対して地域社保協と協力しながら3月初旬に要望行動を行うこととします。〔別紙要望書案〕

 

                            2008年  月   日

寝屋川市長 柏原市長、羽曳野市長、河内長野市長 様

                           大阪社会保障推進協議会

                           会長 井上 賢二

 

国民健康保険料の年金天引きに関する要望書()

 

後期高齢者医療制度開始に便乗して65歳〜74歳の国保世帯の年金天引きが導入されようとしています。

国民健康保険料の年金天引きは、単なる「集め方」の問題でなく、

 

@    高齢者の生活に一切配慮せず、老後の唯一の生活の糧である年金から一方的に引くものであり生存権侵害である 

A    天引きによってこれまで各自治体が行っていた「徴収猶予」「分納」などの配慮が大きく後退する危険性がある 

B    天引き導入により、現在でも差し押さえ・資格者証発行など過酷な滞納者対策となっていることがいっそうエスカレートする危険がある、

 

という大きな問題をもっています。

 

さらに問題なのは、当事者に対する周知がほとんどなされず、圧倒的多数の高齢者の合意なしに強行されることです。

 

国民健康保険料の年金天引き問題について下記のとおり要望します。

 

 

 

 

1 国民健康保険料の年金天引きについては、これを実施せず当事者に説明し合意が得られるまで延期すること

 

2 年金天引きの対象から次の人については全員除外すること

@    滞納がない人

A    口座振替による納付を行っている人

B    75歳到達まで2年未満の人

C    過年度分の滞納がある人

D    徴収猶予及び分納の措置を行っている人

 

3 書面で年金天引きを希望しない旨を申出した人は年金天引きを行わないこと