大阪社保協通信   1199号 2018.12.25

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「府民生活実態調査」2500件以上の回答を集約~1220日第6回常任幹事会で「中間報告」を確認。最終報告案は3月2日「第29回総会」で提案します。

8月末から11月までの3ヶ月あまりの間に大阪全域で取り組まれた「大阪府民生活実態調査」は、31の地域社保協が取り組み、エクセルフォーマットに入力し大阪社保協に送信していただきました。現在2500件以上の回答をデータベース化し、集約・分析作業に取り掛かっているところです。

地域社保協からの「早く簡単な中間報告が欲しい」という要望に応え、1220日(木)大阪社保協第6回常任幹事会に以下の中間報告案を提案し、承認されましたのでご報告します。この中間報告については、大阪社保協ホームページ「大阪府民生活実態調査」のページにもアップします。

今後のスケジュールですが、1月中下旬には分析を終え、2月に分析案に基づき検討を行い、3月2日(土)午後に開催する「大阪社保協第29回総会」で「最終報告案」を提案します。

まだいくつかの社保協からエクセル集約がされたものが届いていませんので、早急に送って頂きますようおねがいします。

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大阪社保協「大阪府民の生活実態調査」中間報告

今年の8月から11月の期間、大阪府内の各地域社保協のご協力を得て「大阪府民の生活実態調査」を進めてまいりました。多大なるご協力を得たおかげで、1220日時点において、2000件を超える調査票が集められています。今回の調査は、生活上の困難を抱えている方々の相談を「待つ」のではなく、こちらから出向いて生活上の困難を把握してゆく「アウトリーチ」型のアプローチとしての性格も有しています。最終的な集計結果については、来年の1月中にまとめていく予定ですが、以下では中間報告として、特徴的な結果をピックアップしてご紹介します。               

調査分析担当者:高倉弘士・鴻上圭太・北垣智基

≪調査回答者の66%が「高齢者」≫

    回答者の性別は、「男性」(36.02)、「女性」(63.98)という結果でした。年齢でみると、65歳以上の割合が65.42%と、回答者の多くが高齢者でした。

    また、婚姻状態は「既婚」(57.16)が最も多く、続いて「死別」(19.99)、「離別」(12.99)、「未婚」(9.87)という結果でした。同居家族の世帯構成をみると、「夫婦二人のみ」(32.92)が最も多く、続いて「ひとりぐらし」(31.19)、「夫婦+未婚子」(18.12)という結果でした。

    生計中心者が加入している公的医療保険については、「国民健康保険」(45.51)が最も多く、続いて「後期高齢者医療制度」(28.25)、「協会健康保険」(10.80)という結果でした。

≪およそ6割が「生活しづらい」と回答≫

    「現在、生活のしづらさ(苦しさ)を感じていますか」との質問に対し、「感じている」と回答した人が66.47%の割合でみられました。

   また、生活のしづらさの原因は、「自分の健康・病気」(33.78)、「自分の介護」(28.68)、「将来・老後の収入」(28.36)、「同居家族の健康・病気」(18.96)、等が多く挙げられました。

≪約3割が「病院へ行くことを先延ばしにしたことがある」と回答≫

    「治療や診察が必要だと感じながら、病院へ行くことを先延ばしにしたことがあるか」という質問に対して、30%近くの回答者が「ある」と回答しました。

    「最近1年間のうち治療や診察にお金がかかるため、次のような工夫をされたことがありますか」との質問に対して、「重篤な症状のみに限って通院」との回答が14.34%ありました。

≪お正月を一人で過ごした方が約13%という実態≫

    「今年のお正月(元旦から3日まで)はどなたと過ごされましたか」という質問に対し、最も多かったのが「子ども」(59.08)で、次いで「配偶者」(44.19)が高い割合で挙げられていました。しかし、他方で「ひとりで過ごした」(13.03)との実態も明らかになりました。

     

≪悩みやストレスを「誰にも相談していない」4%「相談先が分からない」4%≫

    「悩みやストレスを、どのように相談していますか」(複数回答)という質問に対して、最も多かったのは「友人・知人」(28.53)で、次いで「家族」(26.43)が多く挙げられました。他方で、「誰にも相談していない」4.3%「相談先が分からない」と回答した人も4.14%みられました。

≪普段の生活で「食」と「衣」が切り詰められている実態≫

    「普段の生活で、支出を切り詰めているものがありますか」(複数回答)という質問に対し、最も多く挙げられたのが「食糧費」(51.13)で、続いて多かったのが「被服・履物」(48.01)、「光熱・水道費」(35.68)という結果がみられました。

 

 

 

 

 

 

以上の内容から、医療へのアクセスが制限されていること、社会関係が希薄であること等、生活実態の厳しさが垣間見られたといえます。今後はクロス集計などを重ねて各項目の関連性をみていきます。さらに、今回の調査では自由記述欄にも多数の記述を行っていただきました。これについても分析を行い、生活実態における問題、さらには対応策の提起につなげていきます。

 

〔当面の機関会議・取り組み予定〕

19()厚生労働省国保レク・中央社保協運営委員会

110()大阪社保協事務局会議(1400-大阪社保協事務所)

114()社保協近畿ブロック懇談会(滋賀県「ボストンプラザホテル草津」にて)

115()河南ブロック会議(1400-松原民商)

117()大阪社保協第7回常任幹事会(1800-国労会館)

22日(土)2018年度地域団体活動者会議(1400- 大阪府保険医協会)

26日(水)中央社保協運営委員会